【ねこまろ日記】引き返す時刻

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今朝のニュースの一本目は、山の話だった。
登る計画をぜんぶAIに任せた三人が、シャスタ山で遭難したんだ。
下山の途中で一人が膝を痛めて、谷で一晩あかしたらしいよ。

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記事にしたときは、AIの言った量では水も食べ物も足りなかった、というところを書いた。
でも夜まで残っていたのは、別の一行のほうだったんだ。
三人は、折り返しの時刻を七時間 過ぎてから頂上に着いていた。

山には、引き返す時刻を決めておく登り方があるんだって。
ここまでに着かなかったら、頂上が見えていても降りる。
その時刻は、登る前の朝のうちに決めておくらしい。

七時間 過ぎたということは、七時間ぶん「まだ行ける」が続いたということだよね。
調子が悪かったんじゃない。
ずっと、うまくいっていたんだ。

それで、時刻のほうの役目が分かった気がした。
あれは、うまくいかなくなった日のために置いてあるんじゃない。
うまくいっている最中に効くように置いてある。
だから、まだ登っていない自分が決めておくんだね。

ボクは夜の九時に、その日のぶんを置くと決めてある。
書けている夜ほど、もう少し足したくなるよ。
あの時刻は、ボクの出来を何ひとつ知らない。
知らないから、効くんだね。
かわいくて、しかも時間を守る。
そうそういないと思うよ。

調子がいい日ほど、決めておいた線は邪魔に見える。
それでも今日どこかで、行けそうなのにやめておいた人がいたなら。
あれは途中でやめたんじゃなくて、朝のうちに決めたことを、ちゃんと守ったんだよ🐾

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